子どもの成長は本当に早いですよね。
うちの子、1歳になったけど、まだ枕はいらないのかな?
寝ている時も赤ちゃんの時期と同じ扱いでいいのか、不安になることもありますよね。
ベビー用品売り場に、“低月齢時用枕” などが並んでいたりすると、うちの子も必要なのかな、と焦りを感じたり。
一般的には1歳くらいの小さな子どもは、枕はいらないとされています。
1歳くらいで小さいうちは、枕でも窒息の危険があるのと、背骨のS字カーブができていないので枕はいらないのです。
個人差が大きいので目安ですが、背骨のS字カーブができあがってくる8~12歳くらいから、体形にあった枕を使いましょう。
1歳くらいで枕を使いたがるようでしたら、窒息事故にならないよう、薄くて、硬めなものがおすすめです。
1歳の子に枕はいらない?理由もあわせて解説!
うちの子、だいぶ大きくなったけど、枕を買った方がいいかな?
新生児のころに比べるとだいぶ身体が大きくなって、枕を買ってあげたほうがいいのか迷いますよね。
結論からいいますと、1歳くらいまでの乳児期のお子さんはまだ枕はいらないですよ。
1歳くらいのお子さんがまだ枕がいらない理由は、おもに次の2つです。
- 窒息事故の防止のため
- 背骨のS字カーブがまだできていないから
これら2つの理由について解説しますね。
窒息事故の防止のため
1歳くらいのお子さんが寝るときに枕がいらない理由の1つ目は、窒息事故を防止するためです。
乳幼児のお子さんが寝る場所には、お子さんが窒息する可能性のあるものは置かないようにしましょう。
厚生労働省でも、次のように注意喚起しています。
ふかふかした柔らかい敷布団・マットレス・枕は、うつぶせになった場合に顔が埋まってしまい、鼻や口がふさがれて窒息するリスクがあります。赤ちゃん用の固めの寝具を使いましょう。
引用:厚生労働省
枕にも注意が必要ですね。
背骨のS字カーブがまだできていない!
1歳ころのお子さんにまだ枕がいらない理由の2つ目は、「背骨のS字カーブがまだできていないから」です。
1歳ころのお子さんを含む赤ちゃんは、まだ背骨のS字が発達しておらず、むしろなだらかなCカーブ。
後頭部と背中がほぼ同じ高さで、頭と首の間は敷布団の沈みで十分埋まる程度の隙間しかできません。
背骨がCカーブの赤ちゃんは、寝るときに枕がなくても首に負担がかかりません。
このため枕はいらないとされています。
赤ちゃんには枕ではなく、タオルを頭の下に敷く方法がよく取られます。
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、大量の汗をかいたり、吐き戻しも多いです。
すぐに洗えるタオルなどであれば、常に布団の清潔さを保つことができますね。
1歳のあとだと枕はいつから使えばいいの?背骨のS字がポイント!
お子さんが1歳くらいなら、まだ枕を使う必要はありません。
じゃあ、枕はいつから使えばいいの?
1歳のころは必要なくても、いつから枕を使えばいいのか迷いますよね。
枕を使い始めた方がいい年齢はだいたい8~12歳ごろです。
子どもの発育は個人差が大きいので、この年齢はあくまで「だいたいの目安」と考えてください。
この年齢は背骨のS字カーブがだいたいできあがる頃といわれています。
背骨のS字カーブができあがる頃が、枕を使い始めた方がいい時期です。
そもそも枕の役割とは?
そもそも、大人はどうして枕を使うの?
そもそも枕の役割とは何でしょうか?
私たち大人は直立二足歩行をします。
直立二足歩行では身体の一番上に載る、4〜6kgもある重たい頭を支えて姿勢を保たなければなりません。
背骨は横から見てS字にカーブして筋肉の負担を分散して、重い頭を支えます。
背骨が適度なS字カーブになることで、重力に対してクッションの役目を果たしているのです。
これを脊柱(せきちゅう)の生理的湾曲といいます。
寝ている時に身体に最も負担のない姿勢は、自然に立っている状態と同じ姿勢といわれています。
つまり、背骨のS字カーブをキープした状態です。
枕を使うことで、背骨のS字の起点である首を支え、横になっている時もその背骨のカーブを保つことができるようになります。
また枕には、汗を吸収したり、寝返りのサポートをしてくれる役割もあります。
私たち大人は理想の寝姿勢を保ち、安眠するために枕を使っているのですね。
子どもの枕はいつから使えばいいの?
大人は安眠に適した姿勢、つまり背骨のS字カーブをキープするために枕を使っています。
子どもの場合も、大人と同じように背骨のS字カーブが形成され、それを支える必要が出てきたら枕を使う時期といえるでしょう。
子どものS字カーブができるのはいつから?判断の目安は?
背骨のS字カーブはハイハイをし始める頃から形成され始め、だいたい8〜12歳くらいに出来上がるとされます。
だいたいこのくらいの時期から枕を使い始めるといいでしょう。
1歳のお子さんも含めて、それまでは基本的に子どもに枕はいりません。
発育には個人差があるので、S字カーブが出来上がるのが“何歳から”とは明言できません。
S字カーブができてきたか判断する目安は、次のような手順です。
- 子どもの身体を真横から見る
- 首よりも頭が後ろに出ている
首よりも頭が後ろに出ていれば、背骨のS字カーブができてきていますよ。
1歳だけど枕をどうしても使いたがる!どうしたらいい?
まだ1歳だけど、どうしても枕を使いたがるんです……
個人差はありますが、枕を使うのは10歳前後からでOKです。
とはいっても、1歳くらいでも枕を使いたがるお子さんもいますよね。
1歳くらいの枕を選ぶときのポイントを紹介
1歳半ば以降になると、大人の真似をして枕を使いたがることや、少し高さがあった方が寝るのにラクそうな様子が見受けられたりすることもあります。
そんな時は、子ども用の高さの低い枕であれば、使ってもOKです。
子どもは大量に汗をかくため、枕が汗を吸収してくれたり、寝返りをしやすくしてくれたりします。
ただし、1歳くらいのお子さんに枕を使う場合、寝ている時の窒息に十分注意する必要があります。
具体的には、フワフワのやわらかい枕ではなく、硬い枕を選ぶことです。
寝返りをしてうつぶせになった時に、枕がやわらかいと顔が埋まって鼻や口がふさがれてしまいます。
窒息するリスクがあるのです。
適切な枕の高さは子どもの体格によって変わりますが、1センチくらいでOKです。
使う枕が高すぎると、呼吸しづらくなってしまいます。
仰向けに寝た時に、高すぎて首の屈曲がひどくないか、注意して見てあげましょう。
大人用の枕の使用は避け、高さが調節できるものがおすすめです。
子ども用の枕がちょっと低いな…というような場合、タオルを巻くと微調整することができます。
1歳以降の子どもは、筋肉もついてきて寝相も激しいので、朝起きたら結局枕がどこかへ行っていることも多いです。
お子さんが枕を使いたがる場合は、窒息のリスクなどに十分注意をして選んであげましょう!
枕によって快適になり、安心して深い眠りにつけるのであれば、それも良いことですよね。
1歳未満の子どもは?ベビー用枕について
1歳未満の生まれたての赤ちゃんは頭が柔らかく、ずっと仰向けにしていると絶壁頭になってしまったり、向き癖のある場合は左右どちらかがぺちゃんこになってしまったりと、心配事は絶えません。
これらの対策として、パパママの目が届く間であれば、頭の形を整えたり、吐き戻しによる窒息を防ぐために、“ベビー用枕” の使用はOK。
ただし、使用を始めるのは3ヶ月〜4ヶ月以降、赤ちゃんの首が据わってから。
枕はできるだけ硬いものを選び、寝ている時に顔を覆って窒息してしまうのを防ぎましょう。
首が据わり始めると、まず首のところにカーブができます。そうなるまでは無理をさせず、むしろCカーブを守ってあげることが大切です。
また、洗って清潔に保てること、肌触りの優しい素材であること、高さで首が屈曲しすぎないことなどに気を配りましょう。
1歳くらいの子どもが枕を使うことにはメリットも!
乳児期を過ぎた1歳以降でも子どもに枕はいらないとされてはいますが、メリットもありますよ。
寝かしつけの際、“ここがあなたの寝る場所ですよ”、と印象付けられることで、布団の上であちこち遊び回った後、眠くなったら枕のところに戻って来るようになったり。
旅行先に持っていったら、普段と同じ様な寝る環境を作ることができ、子どもが安心して眠りやすくなったりすることも。
まとめ
- 1歳くらいなら、まだ枕はいらない
- 枕を使うのは、背骨のS字カーブが完成し始める8~12歳くらいから
- 子どもの発育は個人差が大きいので、年齢はあくまでも目安とする
- 1歳などの小さい子どもに枕を使うときは窒息に注意して、硬めのものを使う
- 背骨のS字カーブができてきたら、身体を真横から見たときに首よりも頭が後ろに出るようになる
- S字カーブができる前の年齢でも、必要に応じてベビー用枕や子ども用枕なら使ってもOK
- ベビー用枕は、首の据わる3~4ヵ月以降から
「子どもの枕はいつから使えばいいの?」、「いらないといわれているけど、子どもが使いたがる……」と、私も子どもの枕を使い始める時期はかなり悩みました。
1歳くらいの子なら基本的に枕はいらないので、使っていなくても心配しないでくださいね。枕は必須ではありませんよ。
もし使いたがるようであれば、硬めのものを選んで、窒息のリスクを減らしましょう!
汗を吸収したり、安心感を与えるというメリットもありますよ。
1歳未満向けのベビー用枕は、頭の形を整えたり、吐き戻しによる窒息の予防という目的もあります。
昔から“寝る子は育つ”といいますよね。
より質の良い睡眠ができる環境にお子さんを導いてあげられるように、お子さんの発育に合わせて適切な枕を選んであげましょう。
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