家族の一員の愛犬に、健康的な手作りご飯をつくってあげたいですよね。スープをストックしておけば、手作りご飯を簡単につくってあげられます!
手作りご飯は栄養バランスが気になりますが、完璧なバランスの栄養を1日で摂取できなくても、1週間でバランスよく摂取できれば大丈夫です。
できるだけ簡単につくれる、1週間分の犬の手作りご飯のレシピを紹介します!
ささみスープや野菜スープなど、スープを何種類か用意すれば、犬も飽きずに食べられますよ。
犬の手作りご飯をつくるときに、使ってはいけない食材と注意が必要な食材がありますので、必ずチェックしてくださいね。犬は体が小さいので、塩分にも注意です。
1回の手作りご飯の量は、愛犬の頭(鉢の部分)の大きさが目安になります。
まずは1週間、つくってみてください!
毎日毎食の手作りが難しければ、レトルトタイプの手作りフードに頼ることもできますよ。
安心安全な国産食材をメインに使用し国内のキッチンで製造管理されているので、自宅で作るときと変わらない安心感です。
犬の手作りご飯の1週間のメニューはコレ!
犬の手作りご飯のメニュー1週間分を、できるだけ簡単につくれるよう考えてみました。
犬の手作りご飯1週間のメニュー
1回目 | 2回目 | その他 | |
日曜日 | 基本のおじや | 基本のおじや | ささみスープをとる |
月曜日 | 基本のおじや | 焼うどん | |
火曜日 | 基本のおじや | 野菜うどん | |
水曜日 | 基本のおじや | リゾット | |
木曜日 | 基本のおじや | トマトのスープパスタ | 野菜スープをとる |
金曜日 | 基本のおじや | ミルク煮 | |
土曜日 | 基本のおじや | しらすチャーハン |
朝は忙しい日が多いと思いますので、冷凍保存しておけて、もしその都度つくる場合でもパッとつくれるおじやを基本にしています。
おじやはスープとお好みの具材をいっしょに煮込むだけなので、簡単に作れますよ。
手作りご飯1週間の例に載せたメニューの作り方を、次に簡単に紹介します。
具材などがやや単調に感じるかもしれませんので、作り慣れたら愛犬の好みにあわせてどんどんアレンジしてくださいね。
<基本のおじやの作り方>
1.お好みの野菜と鶏肉を細かくきざんで、愛犬が食べやすい大きさに切ってあげてください
2.スープや出汁で具材が柔らかくなるまで煮る
3.ささみなどをトッピングしてもOK
4.犬は熱いご飯が苦手なので、よく冷ましてからあげる
<焼きうどんの作り方>
1.普通のうどんは食塩を使っているので、無塩のうどんを用意します
2.うどんを2~3cmに短く切って、湯通ししておきます
3.豚肉と野菜(キャベツ、もやし、しいたけ、にんじんなど)を用意し、細かくきざむ
4.少量の油をひき、お肉→野菜の順で炒める
5.お肉と野菜に火が通ったらうどんを加え、水分が飛ぶまで炒めて完成
<リゾットの作り方>
1.お好みの野菜を細かくきざんで炒め、ささみスープとご飯を加える
2.1にヤギミルクを入れて煮る
3.チーズ(犬用)を加えて、とろければ完成
<トマトのスープパスタの作り方>
1.お好みの野菜とトマトを細かくきざみ、パスタといっしょに、ささみスープでゆでる
2.具材とパスタに火が通ったら、ゆでたささみなどをトッピングして完成
3.パスタのかわりに、ご飯を火を止める直前に入れてもOK
<ミルク煮の作り方>
1.豚肉と野菜(キャベツ、にんじん、じゃがいもなど)を細かくきざみ、軽く炒める
2.1に野菜スープを加えて、具材に火が通るまで煮る
3.ヤギミルク(豆乳でもOK)とご飯を加えてひと煮立ちして完成
<しらすチャーハンの作り方>
1.しらすは塩分が多いので、小さなざるに入れたしらすに熱湯をまわしかけ塩抜きする
2.卵とご飯を混ぜる
3.細かくきざんだ野菜(にんじん、小松菜など)を少量の油で炒める
4.3に火が通ったら、2のご飯を加えて炒める
5.卵に火が通ったら完成
手作りご飯は冷凍ストックがおすすめ!
働いていると、毎日欠かさず犬の手作りご飯をつくるのは大変なこともありますよね。そんなときには、手作りご飯を冷凍ストックするのがおすすめです。
人間のご飯より塩分が少ないので、冷凍保存とはいえ早めに消費する必要はありますが、それでも3~4日分はストックできます。
冷凍するときは1回分ずつに分けて冷凍しておくと、解凍のときに楽ですよ。
電子レンジで温めた直後の手作りご飯はとても熱いので、火傷しないように冷ましてから食べさせてあげてくださいね。
犬の手作りご飯の基本?!愛犬にとらせたい栄養素の話
愛犬の健康のためには、おいしくて栄養満点の手作りご飯をつくってあげたいですよね。
犬の健康に必要な栄養素とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
比率は違いますが、犬も人間も必要な栄養素はほとんど同じです。タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルが五大栄養素といわれています。
これらに水を加えて、六大栄養素といったりもします。
毎回の食事で五大栄養素のすべてをバランスよく摂取するのは、かなり難しいでしょう。ビタミンやミネラルは、1週間の食事の中でバランスよく摂取できれば問題ありません。
栄養素をバランスよく摂取するためには、同じものばかり食べさせるのではなく、いろいろな食材、メニューにすることが大切です。
犬の手作りご飯をつくるときは、タンパク質:野菜:炭水化物をおおよそ1:1:1の割合で使うようにしましょう。
愛犬の運動量によっては、炭水化物の量をやや少なめ~半分くらい(0.5~0.8くらい)まで減らしましょう。
手作りご飯にチャレンジするにも一からすべて自分で作るのは大変ですよね。
今までのごはんに手作りのトッピングを加えるという手もありますよ。
おいしく食べてくれるか分からないし…、と少し不安でもお試しならチャレンジしやすいですね!
犬に手作りご飯はよくないの?!NGを避ければメリットがたくさん!
「犬に手作りご飯はよくない」という話を聞くことがあります。
愛犬の健康のために手作りご飯をつくりたいのに、このような話を聞くとつくってあげても大丈夫なのかと不安になりますよね。本当に犬の手作りご飯はよくないのでしょうか。
たしかに犬の手作りご飯にデメリットもあります。
・犬が食べられないNG食材をあげてしまう
・好きなものばかりあげて偏食になってしまう
・食物アレルギーを起こす
などです。
これらデメリットもあることから、犬の手作りご飯はよくないと言われたりするようです。
もちろんメリットもたくさんあります。
・食材からも水分を摂取しやすい
・体調や体質に合わせた食事にできる
・保存料などの添加物のない食材で食事をつくれる
などです。
デメリットに気をつければ、手作りご飯は犬にとってメリットの多いとても良いものです。手作りご飯をつくるときにどんなことに気をつければいいのか、紹介していきます。
手作りご飯は塩分に注意しましょう!
塩分の取りすぎは人間の体に悪いですが、犬にとっても注意が必要です。
犬の1日あたりの塩分摂取量は、体重5キログラムの犬(避妊去勢済み)の場合、0.18グラムが目安になります。
人間の塩分摂取量の目安は、世界保健機関(WHO)が推奨している量で1日あたり5グラムです。
犬と人間では身体の大きさがまったく違うので当然ですが、人間にくらべると犬の塩分摂取量はかなり少ないですね。
プロセスチーズや食パン、ウィンナーは塩分を多く含む食品で、たった10グラムで犬の1日あたりの塩分摂取量の目安を超えてしまいます。愛犬に与えるのは控えましょう。
具体的には、プロセスチーズは10グラムあたり0.28グラムの塩分が含まれています。ある有名メーカーのチーズは1ピース15グラムほどですので、1ピース食べただけで塩分の取りすぎになってしまいます。
犬の手作りご飯にNGな食材、注意が必要な食材
犬の手作りご飯をつくるときに使ってはいけないNG食材や、注意が必要な食材がいくつかありますので紹介します。
みなさん愛犬にはおいしい手作りご飯を安心して食べてもらいたいと思いますので、1度チェックしてみてくださいね。
犬や猫が食べてはいけない食材と注意が必要な食材は、環境省のホームページ掲載されている「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」のパンフレットで紹介されています。
このパンフレットの「与えてはいけないもの、注意が必要なもの」のページで、下記のような犬や猫に与えてはいけない食材・注意が必要な食材が紹介されています。
<NGな食材>
NGな食材 | 有害な成分 | 注意するポイント |
タマネギ・ネギ・ニラ・ニンニク | アリルプロピルジスルフィド | 加熱してもこの成分は分解されないので、ハンバーグや、エキスのでたみそ汁などもNG!! |
チョコレート | テオプロミン | 嘔吐、下痢、発熱、けいれんの発作などを引き起こす |
鶏の骨 | とがった形に割れやすく危険 | |
ブドウ・干しブドウ | 腎不全の原因になり、特にブドウの皮はNG |
日々のご飯作りに使用することはないと思いますが、キシリトールも犬にとっては危険です。少量でも摂取すると血糖値の低下や嘔吐、肝不全などを引き起こします。
室内で飼育されている方は、誤食に注意してくださいね!
<注意が必要な食材>
要注意な食材 | 摂取量に注意が必要な成分 | 注意するポイント |
牛乳 | 乳糖 | 牛乳は乳糖を多く含むため、乳糖をうまく消化吸収できず、下痢をすることがある |
レバー | ビタミンA | ビタミンAを過剰摂取すると、食欲不振や関節炎を引き起こすことがある |
ホウレン草 | シュウ酸 | シュウ酸がカルシウム尿石症の原因になることがある |
生肉 | ー | 有害な寄生虫や細菌がいる可能性があり、注意が必要 |
香辛料 | ー | 肝臓障害の症状を引き起こすことがある |
生の卵白 | ー | 生の卵白を与え続けるとビオチンが欠乏し皮膚炎、成長不良の症状を引き起こすことがある。加熱したものや全卵であれば問題ない |
ニボシ・ノリ | マグネシウム | マグネシウムの過剰が要因となり尿路疾患を引き起こすことがある |
このほかに注意が必要な食材として、コーヒー・緑茶・紅茶があります。
これらにはカフェインが含まれており、摂取すると下痢、嘔吐、体温不調、多尿、尿失禁、てんかんの発作を引き起こすことがあります。
与えないことはもちろん、間違って飲んでしまわないよう注意が必要です。
犬も食物アレルギーを起こす場合もあります
人間と同じく、犬も食物アレルギーをもっている場合があります。犬が食物アレルギーを起こすことが多い食材は鶏肉、牛肉、豚肉、大豆、小麦、白米などです。
食物アレルギーの主な症状は、皮膚(特に顔や背中、肛門周辺)をかゆがったり、軟便や下痢などです。多くの場合、1歳までに発症します。
アレルギーのでやすい食材は手作りご飯でよく使う食材なので、初めての食材を与えた時などは少し注意して観察してあげましょう。
食物アレルギーと考えられる気になる症状が出た場合は、動物病院へ早めに連れて行ってあげましょう。
犬の手作りご飯の味付けはスープが鍵!
犬の手作りご飯はNG食材に気を付ければ、意外にパパッとできそうですね。手作りに慣れてきたら、ほかのメニューにも挑戦して愛犬に喜んで欲しくなります。
いろいろなメニューに挑戦するとき、味付けはどうしたらいいのか、人間の調味料を使っても大丈夫なのか気になりますね。
基本的には人間の調味料は不要ですよ!
犬の手作りご飯に人間の調味料は不要!
調味料を使って、食べ飽きないようにした方がいいのか……悩みますよね。調味料の使用は絶対NGというわけではありませんが、犬の手作りご飯には調味料での味付けは不要です。
調味料によってはアルコールが含まれているものがありますので、その点も注意が必要です。アルコールを含んでいる調味料には、しょうゆやみりんがあります。
また、犬と人間では味の好みが違いますので、人間がおいしいと感じる味付けをしても、犬がおいしいと感じるとはかぎりません。
人間と同じく濃い味付けに慣れてしまうと、食塩を取り過ぎてしまう可能性があります。食塩を摂り過ぎると、犬の心臓と腎臓に負担がかかってしまいますよ。
せっかく愛犬の健康のためにと始めた手作りご飯が、健康を害してしまっては悲しいですよね。
スープがあれば手作りご飯がらくらく♪
人間の調味料を使わないのであれば、犬の手作りご飯にどのように味付けすればよいでしょうか。
いつも同じような味になってしまいそうですよね。
調味料を使わないで味に変化をつけるには、「スープ」を活用しましょう!基本のスープの作り方をいくつか押さえておくと、スープを変えるだけで味に変化をつけることができます。
さらに具材を変えることで、手作りご飯のバリエーションがもっと豊かになりますよ。
野菜のスープ、ささみのスープ、お出汁などは簡単に作れるスープです。もちろん、野菜+ささみでつくっても美味しいスープになりますよ。
<簡単ささみスープのつくり方>
1.ささみの筋をとる(スープをとったあと、ささみも食べるのでとっておきましょう)
2.おなべに水を入れ、沸騰したらささみを入れる
3.ささみに火が通るまで煮る
これでスープは完成です。簡単ですよね。
スープをとった後のささみは手作りご飯に使えますので、スープから取り出して粗熱をとったあと、細かく裂いておきましょう。
圧力鍋があれば、野菜などのスープを取りたい材料を刻んで煮込むだけで簡単に野菜スープが作れます。
具材も柔らかくなっていますので、消化能力の落ちてきたシニア犬でも食べやすくなりますよ。
もちろん普通のお鍋で煮込んでも大丈夫です!
スープやお出汁は多めに作って、製氷皿に入れて冷凍保存するのがおすすめです。スープがキューブ状の氷になるので、そのとき使いたい量だけ簡単に取り出せて便利に使えますよ。
野菜スープは具がたくさんあるので、1回分をタッパーに入れて冷凍すると使いやすいです。
スープのストックがあれば、手作りご飯のストックがなくても簡単におじやが完成します。
冷凍スープとご飯、カットしたお好みの野菜をおなべにポンと入れて煮込めば、簡単おじやの完成です!便利ですよ。
犬の手作りご飯1回の量は頭の鉢のサイズを目安に!
手作りご飯の1回分はどのくらいの量をあげればよいのでしょうか?
体重と活動量から消費カロリーを計算して、必要な食事の量を求める方法もありますが、もう少し簡単におおよその量を知る方法があります。
頭の「鉢」の部分が、その犬の胃の大きさとだいたい同じとされています。鉢とは、犬の耳のつけ根~頭のてっぺんまでのことをいいます。
下の写真の青く塗ってある部分が犬の「鉢」の部分で、ご飯1回分の量の目安です。
これはおおよその量ですので、愛犬の食べ具合や体重の変化をみて食事の量を調節してあげてください。
体調などの様子をみて、こまめに1回分のご飯の量を調節してあげられるのも、手作りご飯のよい点ですね。
手作りご飯のよい点をうまく利用して、愛犬の健康を支えてあげましょう。
まとめ
- 犬の手作りご飯はスープをストックしておけば、手作りご飯を簡単につくれる
- 犬の手作りご飯は、調味料での味付けは基本的に不要
- 手作りご飯は栄養バランスが気になりますが、完璧なバランスの栄養を1日で摂取できなくても、1週間でバランスよく摂取できればOK
- 栄養素をバランスよく摂取するためには、同じものばかり食べさせるのではなく、いろいろな食材、メニューにすることが大切
- 犬が必要な栄養素はタンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラル
- 犬の手作りご飯をつくるときは、タンパク質:野菜:炭水化物をおおよそ1:1:1の割合で使う
- 犬の手作りご飯をつくるときに注意が必要なのは、塩分とNG食材
- 犬に食べさせてはいけない食材は、タマネギ・ネギ・ニラ・ニンニク、チョコレート、鶏の骨、ブドウ・干しブドウ
- 犬にも食物アレルギーがあり、アレルギーを起こしやすい食材は鶏肉、牛肉、豚肉、大豆、小麦、白米など
- 食物アレルギーの多くは1歳までに発症し、主な症状は、皮膚(特に顔や背中、肛門周辺)をかゆがったり、軟便や下痢など
- 1回の手作りご飯の量は、頭の「鉢」の部分の大きさが目安になる
犬の手作りご飯はスープのストックがあれば、パッと簡単に作れるメニューもが多いです。
手作りご飯に入れる肉や野菜などの具材を変えれば、1週間のメニューでもバリエーションを豊富にできます。
人間のご飯をつくる途中、味付けをする前に犬用のご飯を取り分けてつくる方法もあると思います。
取り分けてつくれば、愛犬と一緒のご飯を食べている感じがして幸せを感じますよね。
かわいい愛犬のため、まずは1週間、手作りご飯にチャレンジしてみましょう!
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